日本の農業や食の特徴は、多様性にある。
複雑な地形とそれがもたらす気候の違い、変化、あるいは四季の移ろい、
それらがもたらす様々な風土が、
その地方の農業や食での繊細な違いを育て、感受性を育み、結果、日本の農業や食を豊かなものにしてきた。
そう考えたとき、日本の農業や食の豊かさを守るために、最も大切なのは
日本のそうした繊細な違い、小さい営みを大切にすることであると気づかされる。
多様性は、小さいもの、細部を大切にしないと保全されない。
守るべきは技能集約型の専業農業やローカルで伝統的な食文化であり、
「農」と「食」が日本の最大の価値であると考えてきました。